ぼんやりスズメです。
両親は、今から10年前、30年以上住み慣れた戸建て住宅から住み替えをしました。
まもなく父75歳、母70歳というタイミングでマンション暮らしを始めたのです。
先日、母に会ったので、あらためて聞いてみました。
10年経った今。
70歳で住み替えをしたことを、どう思っているのか?
80代になった現在、マンション暮らしをどう感じているのか?
今回は「80代になった現在、マンション暮らしをどう感じているのか?」という質問に対して、母がどう答えたのかを書き留めてみました。
個人的な一例にしかすぎませんが、どなたかの参考になれば幸いです。
「70歳で住み替えをしたことをどう思っているのか?」はこちらをどうぞ。
- 70歳ではじめたマンション暮らし。母の感想は?
- マンション生活は安全で便利。でも老夫婦には少し複雑なことも。
- マンション暮らしは近所づきあいが希薄。寂しくない?
- いま、大変だと思っていることは?
- 住み替えを考える時に、一番ポイントとなることは?
- 娘の感想。両親の住み替えを見て思ったこと。
70歳ではじめたマンション暮らし。母の感想は?
Q もう10年経ったけど、マンション暮らしはどう?
やっぱり楽だね。気軽でいいよ。
Qでも引っ越してきた当初は大変だったんじゃない?新しい設備とか、色々と覚えることたくさんあったし。
引っ越してすぐの時はちょっと戸惑ったけどね。すぐ慣れたよ。
Q「あら? これ、どうするんだっけ?」とか、忘れることも出てくるお年頃ですが、そのへんはどうですか?
ああ、そういうことね。今も問題ないよ。
鍵を忘れないようにしなくちゃって、神経質になっているくらいで。
案外、ケロリとしています。
幸いなことに母は順調にマンション生活に慣れることができた様子。
もともと記憶力が良いタイプでしたが、その長所は今のところ保持。
不安はまだ感じていないようです。
Q2人とも70代からの新しいことなのに、ちゃんと順応したなんてすごいね。
まぁ、お父さんは色々忘れちゃってるけどね。
でも、新聞は取りに行けるみたい。ポストを開ける暗証番号は覚えてるよ。
たまに忘れて戻ってくることもあるけど笑
2年ほど前から認知症の症状が見られる父は多くのことが母頼みの状態になりました。
とはいえ、父にとっては75歳からスタートさせたマンション生活。
その歳にしてよく新しい環境に馴染んだ方だと思います。
マンション生活は安全で便利。でも老夫婦には少し複雑なことも。
それなりに快適に暮らしてはいるものの、やはり70代からのマンション生活は、戸惑うことがあるのは事実。
母にも聞きながら、そのへんをざっくりとまとめてみました。
戸建ての時はシンプルにできたことがマンションではちょっと複雑
両親の入居したマンションは新築で、色々な機能が取り付けられていました。
(30年以上住んでいた両親の戸建て住宅にはなかったものばかりでした。)
それは、安全で便利になった面もあるのですが、両親にとってはすこし複雑に思うこともあったようです。
マンションの出入りの仕方
鍵を忘れたままマンションの外に出ると、入ってこられなくなる。(※1人が在宅している場合は家の中から解錠できますが)
インターフォンが鳴った時の対応の仕方
各戸ドアのロックを解除するやり方の他に、マンションのエントランス入り口のロックを解除するやり方が増えた。
ゴミ出しの場合
マンション内にゴミを保管できる共有スペースを設けてあるので、曜日や時間に関係なく、自由なタイミングで捨てられるようになった。
しかし、共有スペースへの出入りには自宅の鍵が必要。万が一、鍵を持っていないままドアを閉めてしまうと内側からは開かない仕組みなので閉じ込められる状態になる。
郵便ポストを開ける場合
郵便ポストは、マンションのエントランス脇の共有スペースに設置されている。
ポストを開けるには、暗証番号に合わせてダイヤルを回す必要がある。
キッチン周りで少し複雑になったこと。
キッチン周りでいうとこんなところです。(あくまでも母の感想です。)
ガスコンロからIHに変わったこと
安全性を重視して設置しましたが、火加減の微調整ができなくなり感覚で覚えて作っていた料理ができなくなった。(小豆を煮る、とかおこわを炊くとかが、うまくいかなくなったそうです。)
ディスポーザーがついたこと
ディスポーザーとは、キッチンシンクの排水口に設置する生ゴミ処理設備。
生ゴミをそのまま捨てていいので便利なのかと思ったら、何でも流して良いというわけではなく禁止事項がけっこうあった。手入れも神経を使う。(母としては本当はないほうがいいそうです。)
いまだによくわからないままだ、と言っていること
マンションが、J-COM導入物件であったこと
両親がきちんと理解できていないので、J-COM導入済み ならではの恩恵を受けられていない模様。これは娘達がフォローしないと、と思っている案件です(^0^;)。
「鍵を必ず持って出ること」と「暗証番号」は忘れられない
戸建ての時とちがい、助け合えるようなご近所づきあいもありません。
マンションの管理人さんは夜間は不在です。
何かあったらスマホで助けを呼ぶ、とか、スマホで調べる、みたいなことはうまくできない世代です。
なので、心がけていることは、
- 鍵を持って出ることを忘れない
- 暗証番号は忘れないようにする
この2点については緊張感を持って生活しているようです。
とはいえ、母は「まぁ 適当になんとかやってるよ」とカラリと言ってます。
母にとっては、そんなことは、戸建ての時のストレスを考えたら、ぜんぜん平気に思えるんだそうです。
マンション暮らしは近所づきあいが希薄。寂しくない?
Q前に住んでいた家の時は、ご近所さん達も同世代で、会えば立ち話をしたりできたよね。そういうのがなくなって残念だったんじゃないの?
以前住んでいた所の近所の人も亡くなったりしているからねぇ。
同世代がいない、というのは、ここも、前に住んでいる所も、一緒なのよ、この歳になってくるとね。
それに、今はコロナだしね。
たまに知り合いと電話で連絡取れるからそれでいいと思ってるよ。
案外ドライでクールな考え方をしていた母に少し安心したと同時に、これが80歳の心境か・・とも。もしかしたらコロナ禍を経ての考え方なのかもしれません。
いま、大変だと思っていることは?
Q最近、大変だなと思ったことはある?
ここも10年経ったから、設備を取り替えないか?という営業が色々くるようになって。
どうするかを考えるのが大変だね。
取り替える時期だ、とか、今、替えると安い!とかいわれると悩むよ。
そういったこと、お父さんにもう相談できなくなっちゃったから。
水回りの排水口の点検、避難ハシゴや火災報知器の点検、外壁の塗り替えなどは管理組合経由でやってもらえますが、設備の取り替え等は各戸の判断に委ねられています。
これまで、父と相談をしながらやってきた母にとっては、
全部自分で判断しなければならないことが、一番の重荷だそうです。
住み替えを考える時に、一番ポイントとなることは?
Q住み替えを考えるときに一番ポイントとなることは何だと思う?
現状で一番困っていることが何か、しっかり考えることかもね。
多くは叶えられないでしょ。
両親(特に母)は戸建ての維持管理にストレスを感じたことが、マンションへの住み替え理由でした。
広さは1/3ほどになりましたし、こまかく言えば色々と不満はありますが、そこらへんをひっくるめても、マンション生活には満足しているそうです。
Q 10年前、住み替えをすると言ったら、ご近所さんたちは、どんな反応だった?
狭くなるのになんで? とか、施設に入居する必要が出るまでは、今のまま住み続ければいいじゃないとか、呆れられたよ(笑)
Qお子さんと同居してる人が多かったからね。70代で自宅を売却してマンションに住み替えるという考えは理解しづらかったのかな?
そうかもしれないね。
でも、自宅を売却して、お年寄り向けマンションに早い段階から引っ越していった人もいたしね。
賃貸のマンションに住み替える人もいたね。
その人なりの状況、環境、考え方はみんな違うからね。
自分にとって、一番優先させたいことを考えることが大事なんだと思うよ。
娘の感想。両親の住み替えを見て思ったこと。
両親から「終のすみかとして、マンションに移ろうと思っている」と聞かされた時、私は反対しました。
何も、いまさら不慣れなことを始めなくても・・・。
住み替えまでも、住み替えてからも、70代の身体にはハード過ぎる!と思ったからです。
そんな娘達の心配をよそに、両親たちはマンションに移り、はや10年。
両親の場合は、特に母の場合は、あのタイミングで、マンションに住み替えて良かったんだろうなと、今回、話を聞いて改めて思いました。
とはいえ今は、母のがんばりによって現状が維持されていることも確か。
これから先、まだ変化はあるかもしれません。
その時は、両親にとって一番優先させたいことを選択できるよう、フォローしたいと思っています。
★80代親世代のマンション暮らし。こんなお悩みもあるようです。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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