ぼんやりスズメの備忘録

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【老老介護を見守る娘の記録】80代のしっかり母、ついに一歩を踏み出す

こんにちは。

ぼんやりスズメです。

 

実家では両親が2人で暮らしています。

共に80代。

 

父は認知症です。

コロナ禍を経て、父の症状は進みました。

そんな父を、母がフォローしています。

いわゆる老老介護状態です。

 

「老老介護」とは、介護者と被介護者がともに65歳以上である場合のことをいうのだそう。80歳が85歳をフォローする両親の場合は「超老老介護」というのでしょうか。

 

「そろそろ、プロの方のお知恵や手助けを借りることも考えよう。」

娘達のそんな提案にも「まだ大丈夫」「なんとかなる」「もう少し様子をみてから」と言い続けていた母。

とことんがんばる性格なうえに潔癖症。

そもそも、他人を家の中に入れることに拒否感を持つタイプでもあります。

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しかしここにきて、ついに両親揃って介護サービスを受ける流れで進んでいます。

(このブログを書いている時点では、デイケア施設の見学を終えたところです。)

 

まだ途中経過ではありますが、今回はここまでの流れを書いてみました。

ほんの一例ではありますが、似たようなタイプの親御さんをお持ちの方の参考になれば幸いです。

※なお、両親揃って進めたことですが問題点が違うので、若干異なる流れ方をしています。混乱を避けるため(^0^;)今回のブログでは母に焦点をあてて書きました。悪しからずご了承くださいませ。

しんどくなる母 険悪になる父との関係

母はとてもしっかりしています。でも、腰や背中に疾患を抱えています。

痛みのために家事がキツくなってはいるものの、持ち前の根性と様々な創意工夫で、日常生活を乗り切っています。

 

そんな中、父の認知症は少しずつ進行中。

ここにきて、さすがの母も疲労の色が隠せなくなってきました。

身体もですが精神的なしんどさが増しているというのが正直なところのよう。

 

イライラした母が感情にまかせて父を怒鳴る、とか。

カッとした父が母に手をあげそうになった、など。

両親それぞれから、何やら物騒な話を聞かされるようになってきました。

 

2人の表情にやさぐれた気配を感じることも増えました。

母は痩せてきました。

なのに「まだ大丈夫」と言ってます・・・。

 

母の気持ちを尊重したほうがいいのか?

いや、もういい加減なんとかしないと危険なのではないか?

 

そんな時に飛び込んできたのが、知人のご両親の話でした。

私の背中を押した、知人のご両親のおはなし

知人のご両親も80代。

軽い認知症を患っているお母さまのことを、お父さまがフォローをしながら、二人暮らしをされていました。お二人とも介護認定はうけていらっしゃらなかったようです。

 

似たような状況の両親を持つ者どうし。

知人とはよく、不安な気持ちを話したりしていました。

 

ところが先日、元気だと思っていたお父さまがご自宅で亡くなってしまったのです。

突然のことでした。

異変に気がつき色々と対応してくださったのは、ご近所の方だったそうです。

 

その話を聞いて私はとてもショックでした。そして考えさせられました。

知人の受けた衝撃は、明日の我が身に起きてもおかしくありません。

 

私はもう、四の五の言ってないで動くことにしました。

両親が住む市の「高齢者をサポートしてくれる機関」との繋がりを持たせていただこう。母の説得はその後ということで。

 

まず何をすればいいのか?

両親の住む市の「地域包括支援センター」へ電話だね

一足先に親ごさんの介護を体験している友人たちが教えてくれました。

地域包括支援センターとは?

地域に住む高齢者の保健・福祉・医療・介護といったサポートを総合的に行っているのが「地域包括支援センター」。市町村が設置している機関です。

 

保健師(または、経験豊富な看護師)、社会福祉士、主任介護支援専門員などが中心となり、お互いに連携をとりながら高齢者を支えてくださっています。

各地域に住んでいる65歳以上の高齢者であれば、誰でも無料で相談できるとのこと。

 

「とにかく相談!」とは思ったものの、具体的に何をどう相談すればいいのか?

ちょっと迷いましたがとにかく電話をしてみることにしました。

地域包括支援センターに電話。それから先に起きたこと。

①市のHPから地域包括支援センターを探して電話で相談

市内には複数の地域包括支援センターが存在していますが、居住地域によって、担当する地域包括支援センターが決まっています。

両親の住む地域を担当している「地域包括支援センター」を見つけて電話。

下記のことを教えていただきました。

 

・現在の身体的状況の両親の場合、介護サービスを受けられるのか? 受けられるとするならば、どのようなサービスがあるのか?

・かかりつけ医とのコミュニケーションがイマイチの母の場合と、かかりつけ医がいない父の場合、それぞれの介護申請のやり方はどのようにすればいいのか?

 

■私の感想

地域包括支援センターの方は両親の様子、娘の心配を丁寧に聞き出してくださった上で、次に起こすべき行動のアドバイスをしてくれました。

 

話の最後に、両親の生年月日、住所、電話番号、そして私の連絡先を聞かれました。(多分、伝えるかどうかは任意だと思いますが・・。)

私としては、両親の情報を伝えること=「この地域に、こんな高齢者が存在している」ということを知っておいてもらえる機会!と捉え、躊躇なく伝えました。

というのも、両親の場合、マンション暮らしをすることで、ご近所つきあいがまったくなくなっていたからです。

これで両親も、地域との繋がりがちょっとできたなぁ・・と、この段階で早くもホッとしてしまいました。

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②地域包括支援センターの方から教えてもらった事を紙にまとめて両親に読んでもらう

教えてもらった話の中には、専門用語や初めて知る手続きなど、複雑なことも多々ありました。

すぐになんでも忘れてしまう私。こうした話を、口頭で母に説明&説得する自信がありません。

ということで、備忘録 兼 母に資料として渡すために、紙にまとめました。

また、こういった内容は共有しておいた方がいいと思ったので妹にも渡しました。

■私の感想

紙にまとめて母に渡したことは結果的に良かったです。

母は地域包括支援センターというところが、実際にどんな機関であるかをよくわかっていませんでした。

また、両親の場合におとしこんだ情報が得られたので、具体的にイメージができ、先入観や誤解などが払拭され、少しは前向きな気持ちが生じてきたようでした。

 

③「基本チェックリスト」を受けに市役所に行く

地域包括センターの方から教えてもらったことをまとめた紙を母に渡してから2週間ほど経った頃でしょうか。

両親の銀行関係の用事に付き合って街に出た日のこと。

 

話題は介護サービス関連になり、母が「事業対象者」という制度(システム?)に関心を持っていることがわかりました。

 

それならば、ちょうど娘達も一緒のことだし、ということでそのまま市役所を訪れ「基本チェックリスト」を受けに行くことになったのです。

 

※実はこの時までに、知人のご両親の話を母にも伝えていました。この話は母にとっても、背中を押すきっかけになったのだと思います。

「基本チェックリスト」とか「事業対象者」って何????

突然ですがここで説明をさせていただきます

 

「基本チェックリスト」とか「事業対象者」とかって何????と思われた方もいらっしゃると思います。どうもすみません。

 

実は、地域包括センターの方からこんなアドバイスをいただいていました。

   

「介護申請」までいかなくとも「事業対象者」になるということもできますよ。

 

■「事業対象者(介護予防・生活支援サービス事業対象者)」とは?

「基本チェックリスト」を実施した結果、日常生活における何らかのリスク(危険)があると判定された高齢者を市が「事業対象者」として認定している。

 ※認定されると「事業対象者」と印字された介護保険被保険者証が発行される。

 

「事業対象者」になると地域包括センターによる訪問・相談を経て、迅速にサービスの利用が可能。要介護認定調査や更新申請、有効期限はない。

受ける事ができるサービスはホームヘルプサービスとデイサービスのみ。

 

「基本チェックリスト」とは?

「基本チェックリスト」とは、介護の原因となりやすい生活機能の低下がないか、運動、口腔、栄養、物忘れ、うつ症状、閉じこもりなどの25項目について「はい」「いいえ」で答える質問票。

このチェックリストで生活機能の低下がみられたと認められると「事業対象者」とみなされる。

 

65歳以上の方なら誰でも受けることができ、実施場所は、市役所の介護保険課や、地域福祉課、健康福祉センター、または、地域包括支援センター。

本人が直接出向いてチェックを受けるのでもいいし、家族などが代理で受けてもいい。

※必要と思われる場合は、要介護認定の申請を案内される。

 

※おことわり 「事業対象者」「基本チェックリスト」ともに、自分の両親が該当するかどうか?に大注目して説明を受けていたので、偏ったとらえ方になっているかもしれません。

情報の不足や誤解があってもいけないと思いますので、関心のある方は、どうかお住まいの市町村にご確認くださいね。

「基本チェックリスト」を受けることに前向きだった母の心境

よくよく聞いてみると、母は自分自身が介護サービスを受けようとすることに対しては、こんな思いを持っていたのでした。

  • 確かにしんどくはなっているが、「要介護認定」の申請をするのは大げさなような気がする。何を助けてもらえばいいか自分でもよくわからない。
  • 以前、かかりつけ医(整形外科)に、要介護申請の相談をしてみた際、協力的な応対をしてもらえなかった。再び頼むのは気が重い。

そんな母にとっては、

  • 自分の位置づけとしては「事業対象者=生活機能の低下が見られる高齢者」が妥当なのではないか?と思えた
  • 要介護認定等を省略できる=かかりつけ医に意見書を書いてもらえるよう依頼をしなくてよいのは気持ちが楽
  • 受けることができるサービスは限られている=逆に、いっぺんに生活を変えることがなさそうで安心。

このような理由から、「事業対象者」にしていただけるなら構えることなく受け容れられそう→「基本チェックリスト」を受けてみよう・・となったようです。

「基本チェクリスト」を受け「事業対象者」になった後は

ということで、話を戻します。

 

この日、銀行での用事を済ませ、その足で市役所の介護保険課を訪れ「基本チェックリスト」を受けた両親。

そのあとは、どんどん進んでいきました。

 

両親の場合はこんな感じでした。ざっくりと書き出してみます。

  1. 「基本チェックリスト」を受け終えてすぐ、その場で、両親ともに「事業対象者」と認定される。※介護保険課の担当者の方から地域包括センターへその旨の報告がいく。
  2. 後日、地域包括センターの方から連絡をいただき、両親との面談日が決まる。
  3. 地域包括センターから社会福祉士の方が来訪&面談。面談を通して、ざっくりと両親の介護度を見立ててくださり、両親それぞれに適したサービスやフォロー体制についてのアドバイスをいただく。
  4. その場で、居宅介護支援事業者さんを紹介される。その日のうちに担当ケアマネジャーさん(仮)から連絡をいただき、両親との面談日が決まる。
  5. 後日、ケアマネジャーさん(仮)が来訪&面談。デイケアの施設に見学に行けるよう手配をしてくださる。

  6. デイケア施設を見学。←今、ココが終わったところです。

 

※正式な契約はこれからなので、ケアマネジャーさんに(仮)をつけています。

週1でデイケア利用という方向になりそうです

福祉や介護のプロの方たちとの面談を通して、現在の状態を客観的にみていただいた両親。

これからは?というと・・・。

ともに週1回のデイケア利用を提案されました

 

母の場合。

  • 父から離れる時間を少しでも持ち、ストレスの蓄積を防ぐ。
  • 腰・背中の症状を悪化させないよう(現状を保つよう)にすることを目指す。

 

※ちなみに父の場合。

  • 多くの刺激を受けることで認知症の進行を可能な限りゆっくりさせることを目指す。
  • 母から離れる時間を少しでも持ち、ストレスの蓄積を防ぐ。

※父の場合は「事業対象者」に認定されましたが、要介護認定の申請手続きをすることになりました。

 

ということで、先日、目的を叶えられそうなデイケア施設の見学に行ってきたところです。(私もついていきました笑)

むすび

介護サービスを受けることを拒み続けていた母。

理由としては、「まだなんとかできる」という気概があるから。

(これはたいしたもんだと思います。)

 

潔癖症なので、他人を家に入れることに拒否感があるから。

(これもかなり大きな理由だと思います。)

 

それから、フォローをしてくださる方が、「万が一、合わない人だったらどうしよう」という恐れをもっているから。

これもあったと思います。

 

母は他人に対してNOと言えないので、嫌なことが生じても断れずに受け容れ続けてストレスを溜める・・というタイプです。

 

でも、今回出会うことになった社会福祉士の方、市の介護保険課の担当の方、ケアマネジャーさんが、母の不安や愚痴などのとりとめもない話にも否定したり諫めたりすることなく耳を傾けてくださったこと。

父についても本人の前で「認知症」というワードを使わず、思いやりをもった話の進め方をしてくださっていたこと。

そのような対応をしてくださる方達だったおかげで、母は「地域包括センター」や、市の介護保険課に対して好印象をもち、それが「介護サービス」に対しての安心感にも繋がった様子。

応対してくださる方の印象って大きいものですね。

 

潔癖症に関しての諸々は、どうなることやら・・・。

今のところ面談等で色々な方の来訪を受けています。

本人は「これからは気にしないようにしないと・・・」と努力している様子ですが。

 

本当に心から気にならなくなるとは思えませんので、どう折り合いをつけていくのか?

・・・・・まだわかりません(^0^;

 

何はともあれ、現状を打破する一歩目になったかな、と思います。

まだまだほんの入り口だと思うよ

でしょうねぇ・・(^0^;)

 

でも、とりあえずは、第三者の方達に入ってきてもらったおかげで、両親の間の煮詰まった空気が和らいできたことにホッとしています。

 

父に関しての色々は、まだまだ途中です。

良い方向に向かっていけるよう、私も色々と勉強していこうと思います。

 

今日も長文、最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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