ぼんやりスズメの備忘録

機嫌よく暮らしたいものです50代。お疲れぎみの食卓を少しだけ楽ちんにするブログです。

【高齢の親と向き合う】父との電話。あとに残る気持ち。

 

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ぼんやりスズメです。

週に1度、高齢の両親と長電話をしています。1時間くらいは話しているでしょうか。

まずは父と話し、続いて母と話すのがお約束の流れです。

父は認知症の症状が進んでいます。なのでちょっと前のこともすぐに忘れてしまいます。

でも、「今、この時」の話題であれば、会話のキャッチボールはできます。

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留守番中の父。応対はしっかり。ひとまずホッ。

先日も「お約束の時間」になったので、電話をかけました。が、途中で気がつきました。

『そういえば、今日は母が外出するから、電話は明日に、ってことにしたんだった!』

でも、もう呼び出し音が鳴っています。ならば、留守番をしている父とゆっくり話そう。

そう思いながら待っていると父が出てきました。ちょっと不審そうな声です。

 

「はい、もしもし」

「スズメでございます。お父さまでいらっしゃいますか?」

「あ、スズメお嬢さまでいらっしゃいますか。おひさしぶりでございます」

 

パッと声が明るくなりました。私だとわかったようです。いつも以上にテキパキとした応対ぶり。ホッとしました。

 

ちなみに、こんな言葉遣い、日常的にはやっていません。(笑)

父との電話はなんだか照れくさいので、ふざけてよくこんな感じで話します。

変な会話方法ですが不思議なことに、そのほうがお互いに本音が言えたり聞けたりすることもあります。

つれない応対の父。でもそれが嬉しい。

でもこの日の父はすぐに普通の喋り方に戻りました。

 

「どうしたのよ?」

「今日、お母さんは、整形外科だっけ?」

「さあ、知らないけど。いないよ」

「私、本当は明日に電話するはずが間違えてかけちゃったよ。

でも、せっかくだから、ちょっとお喋りしましょうよ」

「うん・・・」

 

気のせいか、心ここにあらず、というような空気を感じます。

もしかして、と思い聞いてみました。

 

「お父さん、なんかそわそわしてない? トイレにでも行きたいの?」

「トイレは大丈夫なんだけどさ、今、相撲、見てたんだよ」

「それは悪いタイミングでかけちゃったね。」

「まあ、いいけどさ。」

「ちょうどこれからが、いいところかな?」

「そうよ。で、用は何よ?」

「用は特にないんだけどさ、5分だけでもお喋りしない? それとも相撲見たい?」

「用がないなら、またにしなさいよ」

「そうだね。じゃあ明日ね」

「じゃっ」

 

父は相撲見たさに気もそぞろ。あっさり電話を切られてしまいました。

 

あらまぁ、なんとつれないこと。と思いつつ、私の気持ちはとても楽になりました。

今日の電話は最初から最後までとても嬉しい反応だったからです。

まずはお礼を言う。それは忘れていく父の処世術?

この1年ほど、父が電話口に出てまず最初に言うこと。

「いつも大変お世話になっておりまして。色々な物を送っていただきましてありがとうございます」。

こんなふうなお礼からはじまります。何も送っていなくてもです。はじめは、母に言わされているのかな?とも思いましたが、そういうわけでもないようです。

 

父は、自分でも色々なことを忘れていることを自覚しています。

なので、まずはとにかくお礼を言っておこう、と思っているようなのです。

忘れていく父なりの処世術なのかもしれません。

 

父は自分が礼を尽くさない人間になるということをとても嫌がっています。

たとえば最近であれば、自分がきちんと挨拶をして退職してきたかどうか?その不安で頭がいっぱい。会社へ行って確かめてくる、と言いだし母を困らせています。

もう20年も前に退職した会社です。でも、時間の感覚が曖昧になっているので、ついこの間まで働いていた感覚でいるのです。

 

そのことについて話してみたことがあります。

 

「お父さんは、会社を辞めてから、なんと!! もう20年も経ったんですよ」

「えっっっ!!! そうなのか??  ちゃんと挨拶をして辞めてきたか?」

「お父さんは、きっちりとしているタイプじゃないですか。挨拶なしで辞めるってことは、まずないと思いますよ」

「私もそう思うんだけどさ。でもそのへんが全然わからないのよ。だって挨拶もしないで辞めてくるなんて、恥ずかしいじゃないか。そこはちゃんとやらないと」

 

この数ヶ月、何度この会話が繰り返されていることか・・・。

他にも、自分が関わったことをきちんと終えてきたかどうかの心配ばかり。

老親との電話。だんだん勇気が必要になってきています。

でも、今回は、「お世話になっておりまして」というお礼から始まりませんでした。

それに、娘の電話よりも相撲を取りました。最近、消えかけていましたが、スポーツ観戦好きな一面が顔を出したということ。

 

とりあえず今日は良かった。いっときのことかもしれないけど良かった。

いつも電話の後に感じてしまう切なさがとても少ない。

軽やかな気分は続き、久しぶりにひとりで一杯やりました。

 

かれこれ5.6年は続けている両親との電話。

最近は、かけることにちょっとした勇気を要するようになっています。

 

今日も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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