こんにちは。ぼんやりスズメです。
みなさんのお宅では、お麩を召し上がりますか?
我が家はといえば、食生活の中にまったく存在してこなかった食材です。
実家にいたころも食べたことがありませんでした。
そんな私ではありますが、先日、車麩を購入しました。
それは、髙橋みどりさんの「伝言レシピ」という本に紹介されていた「車麩の黒ごまバルサミコマリネ」をどうしても食べてみたかったから。
味の予想がまったくつかず、すさまじく興味をそそられたのです。
その時に作ったのがこちらです。
作り方や感想などはこちらをどうぞ♪
これを作ったことで、車麩という食材に俄然興味が湧いてきました。
その時に買った車麩がまだかなり残っています。
良い機会なので車麩ときちんと向きあってみることにしました。
結果、味方につけると(笑)とても優秀で便利な食材だということがわかりましたよ。
車麩に馴染みのない方も、写真だけでも気楽に覗いていただけたら嬉しいです。
- 新潟県三条市のマルヨネさんの車麩を使いました
- 麩は脂質をあまり含まずにたんぱく質補給できる優秀食材
- 車麩は乾物。調理をする前に「戻す」ことが必要
- 車麩をまるで肉のように使ってみる
- やってみたかった 車麩のフレンチトースト風
- 全国各地には様々な製法、形態の麩が90種類以上ある
- 結び
新潟県三条市のマルヨネさんの車麩を使いました
今回、使うのはこちら。
マルヨネさんは、新潟県三条市でも有名な老舗。
良質な車麩を家庭用から業務用まで製造されているメーカーさんとのこと。
直径9㎝。厚みは1.2㎝。重さは16g。
一袋に15枚入りで700円ちょっとだったと思います。車麩初心者としては少量タイプのものを探したのですが、我が家周辺のスーパーにはこの形状の車麩はこちらの商品しかありませんでした。
※この形状よりも小さい(直径3~4㎝程)のものはありましたが、私は車麩がメインになるような料理を作りたかったので大きめのものがよかったのです。
麩は脂質をあまり含まずにたんぱく質補給できる優秀食材
袋の裏側を見てみます。
赤い文字を読むとじっくり焼き上げる様子が目に浮かんでくるようです。
職人気質な誠実で堅実なお店の様子も伝わってきますね。
4回焼き車麩、とあります。確かに年輪みたいなものは4つあります(^^)
栄養成分表示の箇所を見てみます。
- たんぱく質は、100gあたり25.5g。実はたんぱく質が多いイメージの卵は100gあたり12.3gなんだそう。それを考えると、なかなか良い値では?
- カロリーが372kcal!と高く感じますが、これは水で戻す前の乾燥状態でのカロリー。水で戻すと3倍以上に重量が増えるため実際のカロリーは3割以下と考えればいいんですって
- 脂質は100gあたり3g。ちなみに 卵の脂質量は10.3g。そう考えると車麩の値はとても低いです
お麩は、肉食を禁じられていた修行僧たちの貴重なたんぱく質源として、精進料理で盛んに用いられていた食材、という話は聞いたことがありました。
情報番組で「低カロリー&高タンパク」食品だといってたのを聞いたこともあります。
なので、なーんとなく、栄養成分的にも良さそうな食材なんだろうなぁと思っていましたが、本当でした。
しかも。賞味期限を見てみると2023年9月となっています。
私が購入したのは2021年10月頃でしたので、少なくとも2年はもつと思ってよさそう。保存食として備蓄しておくこともできます。
知れば知るほどメリットがたくさんだということがわかりました。
車麩は乾物。調理をする前に「戻す」ことが必要
さて、車麩の栄養について理解したので、早速調理してみましょう。
が、その前にやることがあります。
車麩は乾物。調理をする前に「水につけて戻す」作業です。
パン粉として使う場合は、そのまま砕いたり、おろしたりして使いますが、基本的にはやわらかく戻し、水を切ってから料理に使います。
まずはたっぷりの水につけます。ぬるま湯だと早めに戻るそう。
どうしても浮いてしまうので小皿を乗っけて沈ませています。
水で戻した後に、半分に切りました。
下左の写真 20分ほど水に浸け戻した車麩。たっぷりと水を含んでいます。
下右の写真 水気をギューっとしぼった後。
※水のしぼり方 まな板の上に車麩を置き、手のひらで上から押しつけました。
その後、外側の皮の上下を指で挟むようにしてしぼってみました。
ここの段階を終えるまでが基本です。
上写真の右の車麩の状態から、色々な料理に使っていきます。
車麩をまるで肉のように使ってみる
車麩をお肉料理のように工夫した精進料理のお膳を見たことがあります。
あたかも豚の角煮的な雰囲気を醸し出していました。
あんな感じで、車麩をまるで肉料理のようにして食べることができたらいいな、と思い簡単にできそうなレシピを探してみました。
あまじょっぱく照り焼きに。見た目は豚バラ
車麩を1度焼いて、それからタレで煮含める「車麩の照り焼き」の作り方というのを見つけました。
煮物として食す車麩とはまたちがった感じになり「食感や満足感が肉を食べているよう」という声も聞こえてきます。ということで、このレシピに挑戦です。
上写真左・両面に薄く片栗粉をまぶす。
上写真右・油をしいたフライパンで両面を焼く。
上写真左・水、醤油、みりん、砂糖を混ぜたタレで水分がなくなるまで煮詰める。
上写真右・できあがり。
まずは、これを肉とみなし(笑)卵でとじてみましょう。
親子丼的な見た目をイメージして作ったはずが・・・・。車麩の量に対して卵の量が少なくて卵でとじれませんでした。お許しを(_ _) 全体的に甘めでやさしいお味でした。
次は、サッパリと食べたくて、さらした玉ねぎのスライスをのっける丼にしました。
車麩が濃いめな甘じょっぱい味になっているので、ちょっと辛みの効いた玉ねぎスライスが薬味のようになり、味のバランスをとってくれます。
からいりしたマイタケを車麩に添えたら彩りが茶色すぎたので、ミニトマトとゆで卵をトッピングしました。それにしても、ミニトマトの赤色は助かりますね。
夫は「お、豚バラ丼?」と言いましたよ。
「しっかり間違えてくれましたー」
車麩の照り焼き お味の感想
- 肉そのものか?と言われたら、正直、肉ではないけど(笑)たっぷりと出汁(タレ?)を吸って、重量も増した車麩はとても食べ応えがあります。
- がっつりと食べたいけど、カロリーも脂質も抑えたたいなぁ・・という方には車麩使用は、一案だと思います。(タレのカロリーが高いかな?)
- 冷めたほうが、もっちり感がまします。私は冷めた方が好みかな。
ということで、肉代わりとして色々と展開できそうだなぁと思いました。今回は甘辛く照り焼き風にしてみましたが、他のタイプも探ってみたいなと思いました。
やってみたかった 車麩のフレンチトースト風
「麩はグルテンでできているので、パンの代わりのように使える」という情報を耳にしたことがあります。
ということで、次は車麩のフレンチトースト風を作ってみました。
これは、前々からやってみたいと思っていたんです。
基本作業を終えた車麩を、卵液(たまご2コ、砂糖大さじ2,牛乳100cc)につけ一晩冷蔵庫に置いてから、バターでじっくり焼く、という流れです。
たまーにフレンチトーストを作る夫が言うには、「おいしいフレンチトーストをつくるためのポイント」はこの3つだそうです。
- 卵液は漉してなめらかに
- 卵液にはじっくり一晩漬ける
- 卵液にはバニラエッセンスを入れる
バニラエッセンスはないので諦めましたが、あとの二つは守りました。
上写真左・わざわざ漉さなくても・・と思いましたが(^0^;) 棚の奥にしまいこまれていた油こし網で漉してみました。網目は細かいタイプではないように思います。
でも、混ざり切らずにいた卵白のキョトキョトは濾せたので、それなりになめらかな卵液になりました。
上写真右・一晩卵液につかり、たっぷりと重さを増した車麩たち。※何度かひっくり返したり位置を変えたりしました。
バターで表裏をこんがり焼きます。10分近く焼いていたでしょうか。
いい香りがしてきます。焼き目が付いた方がおいしそう。
それにしても車麩、大きい!フライパンに4枚は窮屈でした。3枚くらいだときっちりと焼けるのかも。反省。
できあがり
バニラアイスやら、シナモンやら、ハチミツやら、バルサミコ酢やら、いっぺんにかけてしまい、何が何やらという感じになってしまいましたが(^0^;)
切るとこんな感じです。
フルーツなどで彩りよく飾り付けたら、いい感じになりそうです。
それにしてもバニラアイスは上にのせずに、傍らに置けば良かったなぁ・・。
車麩のフレンチトースト風 お味の感想
とても美味しかったです。
こんがりじっくり焼くことでより美味しくなります。
バゲットで作ったものと比べても、違和感はありません。
厳密にいうと、ほんの微かに麩の香りを感じるかな?という感じです。
しかし・・・。
夫「あ、いけるね。でもさ、別に麩で作らなくてもいいんじゃない?」
「・・・・・・。」
車麩がスイーツ的にも使えるとなると、料理の幅が広がりそうです。
今回は、誘惑に負けて甘いものをたくさんかけてしまいましたが、トッピングするものをヨーグルトやナッツ類にするなど工夫すれば、カロリーも抑えられ、体に良いおやつになりそうです。
重ねてみたかったので、1人2枚食べましたがかなりのボリュームでした。
50代夫婦には1人1枚でも良かったかも笑
全国各地には様々な製法、形態の麩が90種類以上ある
麩や車麩についてもう少し知りたくなってきたので、ざっくりとまとめてみました。
麩の製法は大きく分ける4つ
- 形を整え焼く「焼き麩」
- 蒸したり茹でたりする「生麩」
- 煮た後に乾燥させる「乾燥麩」
- 油で揚げる「揚げ麩」
などがあります。
しかし全国各地には、それだけでは当てはまらない様々な製法、形態の麩が90種類以上あると言われています。地方によって本当に色々あるようです。
私が今、パッと思い浮かべることができるのは、京都の生麩。
それからおすましに入っている小鞠のような可愛い麩かな。
あまりに知らなさすぎでした。
今さらですが、今回使った車麩とは?
麩の生地を棒に巻きつけて何重にも重ねて焼いた焼き麩。分厚く(1cmくらい)に切って販売されているものが一般的です。
巻きがすくないものと多いものがあるようです。一度巻いたときに焼いて皮が硬くなっているので、その枚数が多い分、硬い、歯ごたえがある食感になります。
(今回使ったマルヨネさんの車麩は、4回焼きと書いてありますね。)
車麩は主に、新潟、石川、沖縄などで食されているそうです。
ちなみに、新潟の車麩はしっかりと焼き締められているので、煮崩れることがなくコシがあり、また冷めても固くならず、弾力が出てくるのが特徴だとか。
地元の方は、煮物にして食すことが多いようです。車麩の煮物は地元のスーパーやお総菜屋さんでも並んでいるそうですね。行事の際の煮しめにもよく使われるようです。
結び
麩そのものには特徴的な味わいはありません。とはいえ、ちょっとしたクセのようなものはあります。そこはかとなくですが。
水で戻したあとに、きちんと水気を切ってから、しっかりと調味すること。
これががおいしく食べられるポイントだと思いました。
でも、味が染み込みやすいので、気をつけないとついつい濃い目の味付けになりがちです。このへんの加減は調整しながら好みの味を見つけていくしかないかなと思います。
今回は、車麩のマリネ、照り焼き、フレンチトースト風と、3つのレシピをためし、煮物以外にも色々と利用できそうなことがよくわかりました。
しかし、小さいような大きいような問題がひとつ・・・。
実は私、「正解の味」を知らないので、自分が作った車麩料理の味がOKなのか否かがわからないのです(;'∀')
でもまぁ、美味しいと思えたので、今回はOKということで(^^)
車麩のお料理を出してくれるお店を見つけたら本物の味(正解の味)を味わってみたいと思っています。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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